一眼レフ初心者におすすめ!APS-Cサイズの一眼レフ10選
ソライロマグではこれまでに、CanonのEOS Kiss X7を選んだ理由や、X7用に選んだ単焦点レンズのEF 50mm F1.8 STMレビューなどを書いてきました。今回は一眼レフカメラをこれから始めようとされている方に向けて、APS-Cサイズのエントリー機の中からおすすめの10機種をご紹介をさせて頂きます。
上記のEOS Kiss X7を選んだ理由という記事でも少しだけ、APS-Cサイズの一眼レフについてご紹介をさせて頂いておりますが、自分の希望する用途に近いモデルで絞り込んだ後の候補であったため、一から探す方への解説として十分かというと疑問だったので、改めて記事にさせて頂くことにしました。
今から一眼レフ探しを始めるという方にも分かりやすいよう、専門用語などについてはできるだけ噛み砕いてご説明をさせて頂きますので、ご安心下さいませ。
APS-Cサイズの一眼レフとは
初心者におすすめする一眼レフとして、一眼レフのジャンルの中でAPS-Cサイズのモデルをピックアップさせて頂くことにしたのですが、そもそもAPS-Cサイズとは何なのかということを解説していきます。
APS-Cというのは、カメラの内部に搭載されているセンサーのサイズの規格の一つです。このセンサーサイズの大きさによって、ボケ味や写真のきめ細やかさなどが変わってくるのですが、一眼レフにはセンサーサイズの大きさの順番で、フルサイズ・APS-C・フォーサーズというジャンルがあります。
あれこれと説明をしてしまっても混乱を招いてしまう可能性がありそうなので、下記に各センサーサイズの特徴を書いていきますね。
フルサイズ一眼レフの特徴
きめ細やかで高画質の写真を撮影することができる。ボケ味のある写真を撮りやすい。カメラのサイズが大きく、重い。使用できるレンズが多い。
APS-Cサイズ一眼レフの特徴
画質も良くボケた写真も撮れる。フルサイズよりも小さく、軽い。レンズの種類は減るが、比較的豊富。望遠(ズームした状態をイメージしてください)に強い。
フォーサーズ一眼レフの特徴
レンズを良くすれば画質のいい写真が撮れる。サイズが小さく、軽いため持ち運びも楽。使用できるレンズが限られる。
これらの特徴については、同じクラスのカメラボディを使った上でカメラボディ以外の撮影者やレンズなどの条件が全く一緒であれば、という前提によります。そのため、腕前のいい人がフォーサーズを使い、素人がフルサイズを使いというような条件では当てはまりません。
初心者の方がエントリークラスの機種を使用した場合には、だいたい上記のような特徴があると言えます。そのため、比較的キレイで一眼レフらしいボケ味のある写真が撮れ、レンズ選びもでき、持ち運びができて色々な場所で撮影を楽しむことができるという理由で、初心者にはAPS-Cサイズの一眼レフをおすすめなのです。
それでは初心者におすすめのAPS-Cサイズの一眼レフの中から、扱いやすいエントリーモデルを12点ご紹介していきましょう。
Canon EOS Kiss X7
参考価格(税込):37,600円
有効画素数:約1,800万画素
液晶サイズ:3インチ(可動なし)
連続撮影速度:4コマ/秒
測距点:9
Wi-Fi:なし
手ブレ補正:なし
重量:約370g
APS-Cサイズの一眼レフの中で、世界最小・最軽量を実現したモデルとして人気を集めているのが、Canon EOS Kiss X7です。エントリーモデルの一眼レフとして十分なスペックを兼ね備え、Canonの優秀でリーズナブルなレンズを使用できるのも大きな魅力。
ご近所での撮影から旅行での撮影まで幅広く対応できるモデルですので、ぜひご検討の一台に加えてみてはいかがでしょうか。
Canon EOS Kiss X7はこんな人におすすめ
・レンズ含め約5万円で一眼レフを始めたい方
・旅行でも撮影可能な一眼レフをお探しの方
・Wi-Fi機能が不要である方
・自撮り(特に動画)撮影が少ない方
約5万円の予算についてはCanonの人気単焦点レンズのEF50mm F1.8 STMやEF-S24mm F2.8 STMをお選び頂ければ可能です。またWi-Fiでスマホに写真をワイヤレスで送信する機能については、4,500円程でWi-Fi機能付きのSDカードを購入すれば可能になります。※2つのおすすめレンズについては、今回ご紹介のCanonの一眼レフ全てに対応しています。
Canon EOS Kiss X7i
参考価格(税込):44,278円
有効画素数:約1,800万画素
液晶サイズ:3インチ(バリアングル液晶)
連続撮影速度:約5コマ/秒
測距点:9
Wi-Fi:なし
手ブレ補正:なし
重量:約525g
EOS Kiss X7の液晶が可動式のバリアングル液晶に、バッテリーの撮影可能枚数が380枚から440枚に伸びたモデルがEOS Kiss X7iです。ただし、その分だけサイズも大きくなり、ボディ単体での重量が約155g程重くなっています。
連続撮影速度(連射速度)についても4コマから5コマに伸びてはいますが、ものすごく大きな違いかというと疑問ですので、液晶とバッテリー、重量と価格を比較してご検討されることをおすすめします。
Canon EOS Kiss X7iはこんな人におすすめ
・可動式液晶で自撮りを楽しみたい方
・バッテリーの持ちを良くしたい方
・Wi-Fi機能はSDカードでOKな方
正直なところ、EOS Kiss X7とX7iでは一眼レフカメラとしての大きな性能の差はありません。しかしながら、バッテリーについては予備のバッテリーを購入するなどできますが、液晶については後から可動式にしたいと思った場合には、機種を変えることしかできないので、自撮りで必要になるかどうかをじっくりご検討された方がよろしいかと思います。
Canon EOS Kiss X8i
参考価格(税込):72,215円
有効画素数:約2,420万画素
液晶サイズ:3インチ(バリアングル液晶)
連続撮影速度:約5コマ/秒
測距点:19
Wi-Fi:あり
手ブレ補正:なし
重量:520g
これまでにご紹介をした2つのモデルよりも予算を割くことができる方におすすめの一台が、Canon EOS Kiss X8iです。APS-Cサイズでありながら、約2,420万画素という大型のCMOSセンサーを使っているため、画角に変わりはないのですが、ノイズの少ないキメが細かくキレイにボケる写真を撮影することができます。
Canon EOS Kiss X8iはこんな人におすすめ
・レンズを含めて9万円程の予算を割ける方
・可動式液晶の一眼レフで自撮りされる方
・Wi-Fi機能のついた一眼レフをお探しの方
・夜間や暗がりでもキレイな写真を撮りたい方
これまでにご紹介した機種よりも新しいモデルであり、金額が倍まではいかないまでも比較的大きな差となってしまうため、エントリー用であればその予算でいいレンズを一つ購入してもいいかなと思いますが、余裕のある方であればX8iがよりおすすめの一台と言えることは確かです。
Canon EOS 8000D
参考価格(税込):70,448円
有効画素数:約2,420万画素
液晶サイズ:3インチ(バリアングル液晶)
連続撮影速度:約5コマ/秒
測距点:19
Wi-Fi:あり
手ブレ補正:なし
重量:525g
先程ご紹介をさせて頂いたX8iと非常によく似たスペックの、EOS 8000Dもエントリーモデルとしておすすめの一台です。X8同様に測距点(ピントの合う場所)が19点となっているのも魅力。もちろんバリアングル液晶でWi-Fi機能も備えているので、5gの重量差を気にしないという方であれば8000Dもおすすめですよ。
Canon EOS 8000Dはこんな人におすすめ
・合計予算を9万円程割ける方
・エントリーモデルでも上位機種をお探しの方
・Wi-Fi機能つきをお探しの方
・自撮りの撮影も検討されている方
シャッター近くに上部モニターが搭載されていて、現在の撮影設定を確認や、バッテリー・可能撮影枚数の確認ができたりとX8iにはない便利な機能も搭載されています。
Nikon D3400
参考価格(税込):42,784円
有効画素数:約2,416万画素
液晶サイズ:3インチ(可動なし)
連続撮影速度:5コマ/秒
測距点:11点
Wi-Fi:Bluetooth Ver.4.1
手ブレ補正:なし
重量:445g
CanonのKissシリーズと比較をされるのが2016年の9月に発売開始されたNikonのD3400です。発売から4ヶ月程が経過し、お値段も手頃な価格に落ち着いてきている印象があるので、ご検討の一台に加えて頂きたい一眼レフとなっています。
ポイントは有効画素数などのスペックはもちろん、Bluetooth Ver.4.1を使ったスマホなどとの写真シェア機能にもあります。液晶は可動式ではないのですが、自撮りをされない方にとっては良い機種ですよ。
Nikon D3400はこんな人におすすめ
・レンズ含め7万円以下で一眼レフを始めたい方
・旅行でも撮影可能な一眼レフをお探しの方
・スマホに写真を簡単転送したい方
・自撮り(特に動画)撮影が少ない方
Nikonにも単焦点レンズのAF-S DX NIKKOR 35mm f1.8GやAF-S NIKKOR 50mm f1.8Gなどのおすすめレンズがあります。Canonの単焦点と比較をすると1万円程高めとなってしまいますが、最初にご紹介した35mmですとフルサイズ換算で52.5mmと標準の(人間の目で見える)画角に近い、初心者にも非常に使いやすいレンズですので、ぜひ合わせてご検討になられてみて下さい。
Nikon D5300
参考価格(税込):48,067円
有効画素数:約2,416万画素
液晶サイズ:3.2インチ(可動なし)
連続撮影速度:5コマ/秒
Wi-Fi:あり
手ブレ補正:なし
重量:530g
EOS 8000Dとライバルになりそうなスペックでありながら、実売価格で5万円を切るという非常にリーズナブルな価格を実現しているモデルです。残念ながら背面液晶は可動式ではないものの、Wi-Fi機能を搭載しておりSNSなどに写真をアップする作業もスムーズに行えます。
また液晶サイズも3.2インチと大きく、撮影後の写真の確認や背面液晶を使った撮影も行いやすい点も魅力と言えるでしょう。
Nikon D5300はこんな人におすすめ
・レンズ含め約8万円で一眼レフを始めたい方
・Wi-Fi機能を使ったスマホ連動が必要な方
・ボディの金額を抑えてレンズに投資をしたい方
・自撮り(特に動画)撮影が少ない方
先程D3300をご紹介した2つのレンズも使用可能ですが、やはりCanonの撒き餌レンズと呼ばれる単焦点レンズと比べると1万円以上の差があるため、レンズとセットにして予算をお考えになられた方がいいかもしれません。
ただし、NikonのレンズではなくSHIGMA Art 30mm F1.4 DC HSなどのよりハイスペックなレンズを購入予定の方にとっては、非常に魅力の大きな一眼レフボディと言えるでしょう。
Nikon D5500
参考価格(税込):80,190円
有効画素数:約2,416万画素
液晶サイズ:3.2インチ(バリアングル液晶)
連続撮影速度:5コマ/秒
測距点:39点
Wi-Fi:あり
手ブレ補正:なし
重量:470g
先程ご紹介をしたD5300の後継モデルとなるD5500も一眼レフ初心者におすすめの機種と言えます。Canonの8000Dなどとライバルになるモデルでありながら、約6万円という価格となっていて、Wi-Fiもバリアングル液晶もついているのが魅力の一つです。
また、測距点も39点と豊富で、ピントを合わせる場所を非常に細かく設定できるので、ボケを活かした思い通りの写真を撮影することができる一台です。
Nikon D5500はこんな人におすすめ
・レンズ含め約9万円で一眼レフを始めたい方
・Wi-Fi機能を使ったスマホ連動が必要な方
・ボディ・レンズにバランス良く予算を使いたい方
・自撮りでもキレイな写真を撮りたい方
やはりNikonの魅力としてはボディの安さがポイントとなります。先程ご紹介したSHIGMAのレンズなどサードパーティ製の、エントリー向けながらもハイスペックなレンズをお求めの方には本当におすすめの機種と言えるでしょう。
Nikon D5600
参考価格(税込):80,190円
有効画素数:2,416万画素
液晶サイズ:3.2インチ(バリアングル液晶)
連続撮影速度:5コマ/秒
測距点:39点
Wi-Fi:あり
手ブレ補正:なし
重量:465g
D5500の後継機種として2016年11月に発売開始されたD5600もおすすめのモデルです。特徴としては、測距点39点あり動くものもキレイにフォーカスをして撮れるなどのものや、一眼レフを購入したら一度は挑戦してみたいタイプラプス機能が標準装備されている点にあります。
Nikon D5600はこんな人におすすめ
・レンズ含め約10万円で一眼レフを始めたい方
・Wi-Fi機能を使ったスマホ連動が必要な方
・自撮りでもキレイな写真を撮りたい方
・タイムラプスを手軽に挑戦してみたい方
2016年の11月発売ということもあり価格がまだまだ下がってきていない印象があるため、半年先くらいをめどに購入をご検討中の方におすすめしたいモデルと言えます。ただ、半年経過して価格が落ちるという保証がなく、旧モデルの在庫が減ってしまう可能性もあるのでご注意下さいませ。
PENTAX K-S2
参考価格(税込):58,707円
有効画素数:約2,012万画素
液晶サイズ:3インチ(バリアングル液晶)
連続撮影速度:5.5コマ/秒
測距点:11点
Wi-Fi:あり
手ブレ補正:あり
重量:618g
CanonやNikonほどシェアがあるわけではないのですが、PENTAX K-S2も初心者におすすめの一眼レフと言えます。特徴は60,000円を切る価格ながら、バリアングル・Wi-Fi・手ぶれ補正・タイムラプス機能を標準装備している点にあります。
また防塵防滴仕様というのも非常に大きな魅力で、タフなボディの一眼レフをお探しの方にピッタリのモデルと言えるでしょう。
PENTAX K-S2はこんな人におすすめ
・レンズ含め7万円以下で一眼レフを始めたい方
・Wi-Fi機能を使ったスマホ連動が必要な方
・自撮りでもキレイな写真を撮りたい方
・タイムラプスを手軽に挑戦してみたい方
・アウトドアで使える一眼レフをお探しの方
1万円台で購入可能な単焦点のDA35mmF2.4ALやDA50mmF1.8という、非常にリーズナブルながら初心者には十分なスペックのレンズを揃えている点も、大きな魅力と言えます。
弱点としては、ステップアップの際の選択肢が少しだけ少ないのかなという印象ではありますが、全てにおいてコストパフォーマンスに優れた一台と言えるので、Canon・Nikon以外の候補としてぜひご検討になられてみて下さいね。
SONY α6000
参考価格(税込):58,203円
有効画素数:約2,430万画素
液晶サイズ:3インチ
連続撮影速度:11コマ/秒
測距点:179点(位相差検出方式)/25点(コントラスト検出方式)
Wi-Fi:あり
手ブレ補正:なし
SONYからはミラーレス一眼ではありますが、APS-Cサイズのセンサーを搭載したα6000もおすすめの候補としてピックアップしました。小柄なボディながらも非常に優秀なスペックを搭載したモデルで、動いている被写体にとても強いのが大きな魅力です。
SONY α6000はこんな人におすすめ
・コンパクトサイズの一眼レフをお探しの方
・Wi-Fi機能を使ったスマホ連動が必要な方
・自撮りでもキレイな写真を撮りたい方
・お子様などを被写体として撮影をされたい方
・動画撮影用のカメラも合わせて持ちたい方
SONYの一眼レフをお持ちになる際に魅力と言えるのが、動画撮影にも強い一眼レフカメラの存在も欠かせません。このα6000で揃えたレンズ全てをご利用になれるわけではありませんが、ステップアップや同時持ちで動画撮影用の一眼レフをご検討になられる可能性がある方には特におすすめですよ。
おすすめのAPS-Cサイズ一眼レフのまとめ
今回は、APS-Cサイズで初心者にもおすすめのエントリークラスの一眼レフを、ご紹介させて頂きましたがいかがでしたでしょうか。
数多くのアイテム紹介となってしまい、全てお読みになるのに時間がかかってしまい申し訳ございません。しかし、今回ご紹介をさせて頂いた一眼レフの中から、それぞれの特徴とアナタのご希望を照らし合わせてお選び頂ければ、きっと楽しいカメラライフをお送り頂けるかと思いますので、ぜひ参考になさってみて下さいね。
ソライロマグでは今後各メーカーから出ているおすすめのレンズなども、ご紹介していく予定でいますので、facebookやtwitterなどで更新情報をチェックなさってみて下さいね。